- データセンター長:福田治彦(国立がん研究センター中央病院臨床研究支援部門)
- 副データセンター長:柴田大朗(国立がん研究センター中央病院臨床研究支援部門)
- データセンター顧問:山本精一郎(静岡社会健康医学大学院大学)
概要
データセンターでは、JCOGの各研究グループが計画、実施する臨床試験の患者登録、進捗管理、データ管理、統計解析を通じて、JCOGに参加する医師(研究者)の支援を行うとともに、JCOG臨床試験の結果の信頼性を保つための品質管理を行っています。常時35前後の試験の登録と、登録が終了した25前後の試験の追跡調査を行っています。
構成
データセンターは以下の部門により構成されています。
- データマネジメント部門
- データマネジメント部門は、臨床試験の品質管理の活動を行う部門です。
臨床試験における品質管理活動をデータマネジメントと呼び、データマネジメントの専門家をデータマネージャーと呼びます。 原則として、研究グループ単位でデータマネジメントを担当しています。
データマネジメントの活動としては、- 整合性、実施可能性の確認などを中心にした臨床試験実施計画書(プロトコール)の作成支援
- 患者さんの治療経過の情報(データ)を報告するケースレポートフォームの設計
- 患者さんの治療経過のデータを入力するデータベースの構築
- 速やかなデータ収集
- 報告されたデータのチェック、データ入力と確認
- 書き間違い、記入漏れ、不整合などデータの間違い(データエラー)の予防
- 研究グループによる学会発表および臨床試験結果の論文化支援
その他に、他の施設からの教育や研修を受け入れています。また、データマネジメント方法論の研究も行っています。 - 統計部門
- 統計部門は、臨床試験の計画、実行、解析における統計的な部分を担う部門です。
統計部門の活動としては、- 医学的な仮説の明確化と定式化
- 臨床試験のデザイン
- プロトコールの担当部分作成
- 定期モニタリング時のデータ集計
- 中間解析、最終解析
- 解析結果の解釈
- 研究グループによる学会発表および臨床試験結果の論文化支援
その他に、統計部門の活動として、臨床試験実施上の統計的諸問題について方法論的研究も行っています。 - システム部門
- 臨床試験に必要なシステムの開発・運用・保守、情報管理を行うことによって、安全かつ円滑に臨床試験が行われるための支援を目的とした部門です。
データセンターでは、広報的な内容の情報から、患者さんの情報など秘匿性の高いものまで幅広い情報を扱っているため、重要度に応じた適切な情報管理が必須となります。 システム部門というと単なるコンピューター機器の管理担当と考えられがちですが、各部門と密接に連携をとりながら情報管理(情報の損失・漏洩に対する対策)を行うことが最も重要な役割です。
具体的な業務内容としては、- 登録システム・データベースの開発・運用・保守
- データセンター内のネットワーク管理
- インターネットを介したサービス提供
- 総務部門